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ディープスペースナイン エピソードガイド
第13話「戦慄のガンマ宇宙域」
Battle Lines

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・イントロダクション
司令官室のオブライエン。「妙なところにファイルを入れたもんですねえ。まさか、司令室のプロトコル※1の中とは。」
ダックス:「それに、暗号システムも簡単に壊せるものでした。」
シスコ:「発見されるようにわざとかなあ。」 コンピューターに情報が表示されている。
「あるいはどうでもよかったのかも。」
「まあ戦略的に価値のある情報ではないな。個人の日誌とベイジョーのテロリストのファイルがいくつか入ってるだけだ。カーデシア人の思考回路の参考にはなる。」
オブライエン:「でも、キラ少佐にはファイルを見せない方がいいですよ?」
入ってきたキラ。「あら何で? 何のファイル?」
シスコ:「…いやあ実は、ダックスとオブライエンがカーデシア占領時代のここの長官のファイルを見つけてね。君のファイルもあるんだが、あまり好意的とは言い難い。」
キラは笑う。「何を言われたって平気。」
チップを受け取るキラ。独り残り、コンピューターに挿入する。

司令室へ出たシスコ。
通信が入る。『ベシアより司令官へ。』
シスコ:「こちらシスコだ。」
ベシア:『第14エアロックまで、至急いらして下さい。』
「何かあったのか、ドクター?」
『ええ、私は今ベイジョーの輸送船に、医療標本を取りに来たところなんですが、何とあの…カイがいらしてるんです。』
「カイ。オパカだと。何で DS9 に。」
「以前司令官から、ご招待を受けたそうで。」
キラが出てきた。言葉を詰まらせる。「何よあれ。バカにして。『テロリストの指導者たちの使い走りに過ぎず、大した能力はない』ですって!」
シスコ:「少佐、怒るのはわかるが気持ちを静めて私と一緒にカイ・オパカを出迎えに行かないか。」
うなずくキラ。

オドーたちが警備する中、カイ・オパカ※2がプロムナードの神殿から出てきた。キラたちが続く。
ベシア:「ここに来るのは初めてなんですか。」
シスコ:「ああ、今までベイジョーを離れたことはないそうだ。」 後ろをモーンが歩いていく。
「そうですか、僕の勘違いかもしれないですけど…悩みがあるみたいだ。」
2階へ上がる。
オパカは立ち止まり、窓の外を見る。
キラ:「どうかなさいましたか?」
オパカ:「…預言が浮かびそうなのです。」
「……この場所を選ばれたのは偶然ですか? ワームホールは、すぐそこなんです。」
ベシア:「いつ見ても素晴らしい眺めですねえ。」
シスコ:「ワームホールが開くのは、宇宙船が出入りする時だけなんです。残念ながら今日は予定がないので。」
オパカ:「あらそうなの。」 シスコを見る。
「シスコよりオブライエン。」
オブライエン:『こちらオブライエンです。』
「ヤングジー・キアンの発進準備を頼もう。キラと私でオパカをワームホールへお連れする。」
『わかりました。』
オパカ:「感謝します。」
シスコ:「……君はもう仕事に戻っていいぞ、ドクター。」
ベシア:「今日は、暇でして。」
「いいだろう。こちらです。」

ランナバウトから出てくるオブライエン。一緒にいたベイジョー人が礼をする。
オパカたちがやってきた。
シスコ:「船の用意はできたか。」
オブライエン:「はい司令官、いつでも発進できます。どうぞ。」
「どうぞお先に。」
オパカはオブライエンの前に立った。「お子さんがいらっしゃるわね?」
オブライエン:「ええ、小さな娘が一人。」
「そうね?」 オパカは身につけていたアクセサリーを、手渡した。「お嬢さんにあげてちょうだい。」 ヨウスコウへ向かう。

発進するヨウスコウ。


※1: 吹き替えでは「司令室の」は訳出されていません。場所が重要なわけで…

※2: Kai Opaka
(カミール・サヴィオラ Camille Saviola) DS9第1・2話 "Emissary, Part I and II" 「聖なる神殿の謎(前)(後)」以来の登場。声:竹口安芸子

・本編
ヨウスコウ。
シスコ:「あと一分で、ワームホールに突入します。」
オパカ:「わがままを聞いて下さってありがとう。」
キラ:「いいえとんでもありません。ご一緒できて光栄です。」
シスコ:「ヤングジー・キアンより DS9 へ。予定帰還時刻は、14時00分だ。」
ダックス:『了解しました、お気をつけて。』
キラ:「飛行安定度、最大に設定。」
シスコ:「いよいよですよ。」

ヨウスコウはワームホールへ入った。
内部を通る。

ガンマ宇宙域へ出てきた。
ベシア:「やあ、素晴らしいもんですねえ。」
感激しているオパカ。「想像以上です!」
シスコ:「こんなに揺れなかったのは初めてだ。」
ベシア:「あれが一番近い、イドラン※3星系です。三重の星でしてね。」
オパカ:「未知の世界への扉だわ。」
シスコ:「銀河の反対側への扉です。ガンマ宇宙域はベイジョーから 7万光年も離れています。ワームホールがなければここまで来るのに、67年もかかるんですよ。」
「この目で見られて嬉しいわ?」
「いずれワームホールのおかげで、繁栄するベイジョーを御覧になる日がくるでしょう。」
「…もし私がその定めにあればね?」
キラ:「そろそろ戻りましょうか。」
「もう?」
シスコ:「…それほど、お見せするものもないのです。」
「預言は時には曖昧なこともあります。だから試してみるのです。」
「…どういう意味でしょうか、わかりませんが。」
「……戻りましょうか。」
「少佐、ワームホールへ戻ってくれ。」
キラ:「わかりました。…センサーが狭い周波帯の亜空間信号を探知。」
「何だろう。」
「…何らかの統計データを性急に応えて返信しているようですけど、何の応答も読み取れませんねえ。」
「第2級探査機を発射して、後で調査しよう。」
オパカ:「いま調べないのですか?」
「いやあそれは、避けた方がいいので。」
「私がいるからですか…」
キラ:「いいえ、何だかわからないからです。」
「…お願いです。私なら平気ですから。」
シスコ:「…データの発信源を確定できるか。」
キラ:「…距離、0.35光年。コース 229※4、マーク 41。」
「…では様子を見に行きますか。」

天体に近づくヨウスコウ。
キラ:「だけどこの月が、発信源のはずはないわ。どうしても発信源が特定できないんです。月面からではないようです。」
衛星の図を見るシスコ。「これでわかった。人工衛星のネットワークがあるんだよ。どうやら衛星が一つ、故障してるようだな。軌道が一定してない。さっき受信した信号はネットワークが故障を直そうとして出したものだろう。」
ベシア:「司令官、センサーに生命体反応があります。月面の 12平方キロほどの地域に固まっています。…人間の可能性もあります。」
「はっきり人間だとわからないのか。」
「生命パターンが読めないんです。妨害波が激しいので。」
「もう少し接近してみろ。」
キラ:「人工衛星からスキャンされています。何だかまずい雰囲気だわ。こっちへ向かってきます。」
「シールドアップ!」
「人工衛星が巨大なエネルギーを蓄積中です。600メガワット。900メガワット。攻撃してきます!」
ランナバウトが大きく揺れた。
キラ:「シールドダウン! 前方エンジンがやられました。パワーが落ちていきます!」
シスコ:「予備ブースターに切り替えて、パワーを補充できるか。」
「通常ジェネレーター故障!」
「つかまれ、墜落するぞ!」 前方に雲が迫る。「予備燃料室の出力はどれぐらいだ。」
「65%までは出せそうです。」
「ドクター、船体温度を見ていてくれ。」
ベシア:「了解。」
キラ:「姿勢制御装置で安定を図ります。」
シスコ:「角度を 20度まで上げてみろ!」
ベシア:「船体温度、摂氏 900度。950度。1,100度。」
キラ:「姿勢が安定しました。」
「摂氏 1,200度。1,300度。」
シスコ:「反物質タンクを排出。」
キラ:「船体角度 60度に上昇。最終停止操作に入ります。」
岩だらけの地面が見える。
シスコ:「衝撃に備えろ!」
大きな音が響き、真っ暗になった。

地表に墜落したヨウスコウは、煙を上げている。
ハッチが吹き飛ばされ、咳をしながらシスコが出てきた。
内部は燃えている。シスコはベシアと共にオパカを引きずり出し、運ぶ。
オパカは目を見開いたまま、全く動かない。
ベシア:「司令官。」
近づこうとするキラを押さえるシスコ。
ベシア:「肺が動いてません。上部胸椎がやられてしまったんです。」
キラ:「死なないで下さいオパカ、どうか死なないで!」
心臓マッサージを行うベシア。
脈を取り、トリコーダーを使う。高い音が響いた。
ベシア:「残念ですが。」
キラは叫び声を上げ、オパカに抱きついた。目を閉じさせる。
オパカの手をつかみ、ベイジョー語で詠唱を始めるキラ。
その様子を見ている者がいる。洞窟から、銃を持って近づいてきた。
シスコ:「出迎えだぞ。」
異星人は何人もいた。


※3: Idran
DS9第2話 "Emissary, Part II" より

※4: 吹き替えでは「距離 0.3光年、コース 223

DS9。
オドー:「司令官から連絡はありました?」
ダックス:「まだないのよ。」
「予定より 3時間も遅れてる。」
オブライエン:「…3時間半だ。」
「オパカを心配してベイジョーから 5分おきに問い合わせがくるんですよ。」
「調べに行ったシャトルがワープ渦電流を発見したが、これがきっと司令官たちの船だろう。」
ダックス:「運が良ければどっちの方角へ向かったかのかがわかるわ?」
オドー:「そんなんじゃベイジョー人は納得しませんよ。オパカはベイジョーでは至高の存在なんです。ワームホールへ連れてったなんて知れたら…」
オブライエン:「心配するな。できるだけのことはしてるって伝えておけ。シャトルパッドC へ。」 動き出すターボリフト。
ダックス:「ガンマ宇宙域側にベイジョーの船を待機させてね、亜空間通信で連絡するわ?」
向かうオドー。

洞窟で武器を研いでいる者がいる。
シスコを押しやる男。「早く行け!」
広間に通される。
怪我の跡も生々しい男。「ここに客は初めてだ。全員同じ種族じゃないな。」
キラ:「…私はベイジョー人よ。」
シスコ:「私はシスコ司令官だ。こちらは部下のキラ少佐にドクターのベシア中尉。」
男:「ドクターだと?」 笑う。「こりゃ皮肉だなあ。俺はゴリン・シェル・ラー※5だ、エニス派※6のリーダーだがなぜここに。」
「そちらの人工衛星に攻撃されてねえ、船がやられて墜落してしまったんだ。」
シェル・ラー:「いやそれはわかってるが、なぜこんなところへ来たんだ。」
「探検をしていたんだ。最近になってこちらと我々の宇宙とを結ぶワームホールが発見されたんでね。私はワームホールの出口にあるステーションから来た。」
「じゃなにか、俺たちの惑星のことも、罰のことも知らないってわけか。」
「当たり前だ、我々は宇宙の向こう側から来たんだぞ。こちら側のことは何も知らない。」
キラは乱暴につかまれ、痛みに叫んだ。
ベシア:「キラ少佐。」
キラ:「大丈夫よ。」
「何てことするんだ。」 銃を向けられるベシア。「キラ少佐は怪我をしてるんだ。…救急キットを返してもらいたい。もしそちらが構わなければだが。」
シェル・ラーは座った。部下は医療ケースを開け、一つずつ確認していく。
取り上げるベシア。「おいいい加減にしろよ!」
シェル・ラー:「俺たちが疑い深いのは許してもらいたい。ここでは今戦争中なのでね。」
シスコ:「誰と戦ってるんだ。」
「実に凶暴な敵でな、油断がならねえ。だから常に警戒しているんだ。」 フェイザーを手にするシェル・ラー。「これはエネルギー武器だ。」
「そうだな。」
「俺たちエニス派は何世紀も前から、エネルギー武器は使っていない。※7威力があまりないからな。…あんたたちのおかげで事態がややこしくなった。」
「長居をするつもりはない。」
「それじゃ船を修理するつもりなのか。」
「いや、恐らくレスキュー船がもうこちらに向かっていると思う。」
「あんたたちと同じ羽目になるぞ? 人工衛星は俺にはどうにもできん。」
「君が管理してるんじゃないのか。」
「俺たちはここの囚人なんだよ。」
「月全体が刑務所なのか?」
「そうだ。あんたたちもこれからは命が危ないぞ。偶然とはいえ俺のところへ来ちまった以上、エニス派だと思われるからな。」 怪我をした者が大勢いる。「…この前の戦いで、ノル派※8にやられた仲間だ。」
「医者はいないのか。」
「一人もいない。」
「しかしみんなひどい怪我じゃないか。早く手当をしなきゃ…」
「俺たちはほとんど何ももたされずに、ここへ放り込まれたんだ。あんたたちもそうだろう。できればお互いに協力してやっていかないか。」

キラを治療するベシア。「これで少しは楽になると思います。……少佐。お気持ちはお察しします。でも、もう手遅れでしたから。」
涙を流すキラ。「何でこんなことになったの。…オパカは私にとってずっと希望の星だった。…オパカがいたからこそ戦えたのに。亡くなられるなんて。…しかもこんな名前も知らない月で。墜落なんかで。」
戻ってきたシスコ。「もちろんドクター・ベシアにはできる限りの治療をしてもらうが、我々はあくまでも中立の立場だ。」
シェル・ラー:「でもノルがあんたたちを捕まえたら中立とは思わないだろうよ。」 歩いていく。
「醜い戦争に巻き込まれてしまった。」
ベシア:「そうらしいですね。」
「シェル・ラーは君が仲間を治療してくれるんなら、我々を保護してくれるって言ってる。」
「じゃまず何人か選んで、応急手当でも指導しますか。」
「ああ、任せるよ。肩はどうだ、少佐。」
キラ:「平気です。」
ベシア:「戻ったらすぐ神経筋肉スキャンを行う必要があります。」
シスコ:「すぐには戻れそうもないぞ、この月は政治犯を収容する刑務所らしい。」
爆音が響いた。銃声も聞こえる。
中に入ってきた者が、銃を撃ってくる。ヘルメットを被っている人物が多い。
シェル・ラーに命中した。激しい撃ち合いが続く。
キラは飛び出した。
シスコ:「少佐!」
キラは落ちていたフェイザーを拾い、撃つ。
洞窟の上部に当たり、岩が崩れてくる。相手の上に落ち、2人を倒した。
逃げていくノル派。「おい急げー、撤退だー! 撤退するぞ、急げー!」
静かになった。
すぐに怪我人の治療を行うベシア。死んだ者もいるようだ。
キラ:「司令官!」
洞窟の入り口に人影が見える。
シスコ:「いや、銃を下ろすんだキラ。」
それは、オパカだった。


※5: Golin Shel-La
(ジョナサン・バンクス Jonathan Banks) 名のゴリンは訳出されていません。声:郷里大輔

※6: Ennis

※7: 後で登場するのはエネルギー銃に見えますが、実際は違うんでしょうね

※8: ノル・エニス派 Nol-Ennis
原語でも「ノル」とだけ言っている個所もあります

ノル派の遺体が運ばれていく。
オパカを調べるベシア。「生命兆候は完全に正常です。でも誓ってオパカは…」
キラ:「ええ、確かに死んでいらしたわ?」
シスコ:「オパカ。一体何があったのですか。」
オパカ:「……地面がすさまじい速さで近づいてきて、多分私は…目をつぶったのだと思います。それからすさまじい音がして…衝撃を感じました。熱い壁が、身体の中を…通り抜けたような。…その、後のことは……何も。」
「墜落した船から、私達があなたを引き出した時には…」
「死んでいたの?」 キラと共に離れるオパカ。
シスコ:「どういうことか見当はつくか。」
ベシア:「生命兆候は正常でも、生理学的に見て大きな変化が起きています。」
「どんな。」
「よくはわかりません。トリコーダーには細胞レベルでの、生物力学的な存在が出ています。」
「生物力学というと人工的なものか。」
「それはわかりません。ただそれが何にしろ、オパカの代謝機能を直接コントロールしているようです。」
「命の危険はあるのか。」
「重ね重ね申し訳ないですが、それもわかりません。…もしシャトルのコンピューターが動いてくれれば、それの分析もできるんですが。」
キラ:「司令官。来て下さい。」
倒れていた者が、目を覚ました。
ベシア:「大丈夫ですよ。楽にして。」
周りでも次々と、人々が起き上がってくる。

ランナバウト。
ダックス:「長距離スキャナーのどこにも痕跡は認められないわ?」
オブライエン:「トランスポンダーの信号すらないですね。墜落してもトランスポンダーの信号は自動的に出るはずです。…ワープの渦に、中間子放出の痕跡を発見。宇宙艦隊のパワーリアクターのものです。」
「渦電流によれば、ワープ先はおおよそコース 230、マーク4。」
「そっちに何かあるんですか。」
「星図に載っていない二重星の星系がね?」
「…じゃ、これで星図に載りますね?」
「新コースを設定。」
向かうランナバウト。

人々の面倒を見ているオパカやキラ。
ベシア:「シェル・ラーも、オパカと全く同じです。身体の全細胞に、例の生物力学的な存在が見られます。この存在が、人を生き返らせるんです。」
シスコ:「死んだことがあるのか。」
シェル・ラー:「ああ、数え切れないぐらいな。」
ベシア:「司令官、シャトルに戻っていいですか。コンピューターで分析してみたい。」
シスコ:「ドクター、ここは戦場なんだぞ。」
「しかしこの存在が解明されれば、不老不死も夢じゃないんですよ。」
「だが独りでは危険すぎる!」
シェル・ラー:「部下を一緒に行かせよう。」
オパカを見るシスコ。うなずいた。
向かうベシアたち。
シェル・ラー:「俺もその存在とやらがどんなものかもっと知りたいんだ。ドクターは奇跡を見たようにはしゃいでいたがね。」
シスコ:「そりゃあそうだろう。」
「でもここにいる俺たちにとっちゃ…呪いとしか思えないがな。」
「いつからここにいるんだ。」
「もう忘れたぐらい昔からさ。これも、罰のうちなんだよ。」 牢にノル派が捕らえられている。
「…その罰っていうのはどういうことなんだ。」
「ここの全ては俺たちが永遠に苦しむようにできてる。」
「どんな罪を犯したんだ。」
「エニス派と、敵のノル派はな…昔からの敵同士で、何世代にも渡って延々と戦いを続けてきたのさ。俺たちの惑星の指導者たちも、手のつけようがなくてね。で結局、エニス派もノル派も両方ひっくるめてこの月へ送られ、民衆への見せしめにされたってわけだ。」
オパカが聞いた。「戦いの原因は何です。」
笑うシェル・ラー。「水だの土地だのを争ったとかいうが、今となっちゃもう誰も覚えてねえよ。」
オパカ:「ではなぜ戦い続けるのです。」
「そりゃ復讐だよ。俺たちはみんなノルの奴らに、身内を殺されてるんだ! 恨みはたっぷりある。」
シスコ:「ノルも同じことを言ってるかもしれんぞ。」
「ああ、きっとそうだろうな。」
近づくキラ。「戦いを続けるつもりなら、せめてもう少し効率よく戦ったらどうなの?」
シスコ:「少佐、余計な口出しはやめるんだ…」
シェル・ラー:「どういう意味だ。」
キラ:「洞窟の外に一人の見張りもおいてないじゃないの。これじゃ奇襲を受けたって味方に知らせることもできないし、接近戦を戦う訓練もほとんど受けてないみたいじゃないの。」
シスコ:「もうやめるんだ、少佐…」
「でも敵は私達をエニス派だって思い込むに違いありません。生き延びるためには戦わなくっちゃ。もし今度ノル派が攻撃を仕掛けてきたら…」
「キラ! いい加減にしろ!」
「でも敵に備えないと…」
オパカ:「これは、あなたの戦いではありませんよ?」
シェル・ラー:「フン。俺たちも昔はあんたの言うように、必死にやってたさ。…奇襲にも気を配っていたし、こっちから反撃にも出ていったもんだ。…ところがそんなことをしても、無意味だって気づいたのさ。…死を恐れる気持ちが消えれば、自ずと戦い方も変わる。何年もここにいればきっとあんたにもわかるよ、少佐。」
シスコ:「君に話がある。よく聞いてくれ。レスキュー船が来るまでそうはかからない。数日か数週間のうちに、ここを突き止めるだろう。そして人工衛星のネットワークを破り、我々を助け出してくれるはずだ。」
「助けに来てくれる奴がいる、あんたらは幸せだよ。」
「その時君たち全員を、我々と一緒にこの月から出してもいい。」
近づくシェル・ラー。「ここから外へ。一度きりの人生を生きて、死ねるってのか。…どんなに願っても無理だったことを、あんたが叶えてくれるのか。…本当に助けてくれるか。」
シスコ:「君たちエニス派と、敵のノル派。両方全員だ。こっから出たら好きなところへ行けばいい。こんな悪夢はもう終わりにするんだ。意味のない戦いはやめてこの月から出ていくんだ。」
「ノル派のリーダー、ズランコー※9が停戦を承知するとは思えねえがな。」
「聞いてみろ。」
「あんたはノル派のことを知らないから簡単にそう言うんだ…」
「何でそう決めつけるんだ。戦いに飽きているんなら、ノル派に声を掛けてみるんだ。ズランコーと話し合いの場をもってみろ。私の提案を言うんだ。」
笑うシェル・ラー。「無駄だと思うがな。ま、話はしてみよう。あんたに免じて。」


※9: Zlangco

ランナバウト。
オブライエン:「この星系には Mクラスの惑星はないみたいです。この辺の星に墜落したなら、助からないでしょうね。」
ダックス:「でも、スキャンの結果は当てにならないかもしれないわ? あの恒星から異常なレベルのデルタ波※10が放射されてるから。」
「長距離スキャナーは使えませんね。」
「惑星を一つずつ調べていくしかないわね?」
「惑星はもちろん、月も 30個近くありますし…小惑星帯もあります。…藁山の針ですね。…そうだ、藁山の針。つまり磁石があればいいんです。」 後部へ向かうオブライエン。
「磁石ですって?」
「ええ、藁山から針を探すには磁石があればいい。」
「どうも言ってることがわからないんだけど。」
「シャトルの船体は磁場と相互作用する混合金属でできているんですよ? ですから、探査機を出してその磁場に特定の共鳴パターンを探させればシャトルの位置がわかります。もしシャトルがこの星系にいるなら、ヒステリシスカーブの波動をとらえられるかも。」
「でも、シャトルの時期の偏りはかなり弱いから、探知機では感知できないかもしれないわ?」
「大丈夫です。探査機に微量磁力測定計※11をつけますから。」
「…微量磁力測定計?」
「ええ。」
「微量磁力測定計なんて聞いたことがないけれど。」
「そりゃあね、これから作るんですから。」
ため息をつくダックス。

ヨウスコウを、エニス派が見張っている。
床にあおむけになり、ケーブルを扱うベシア。コンピューターのライトがついた。
ベシア:「よーし、これで直ったぞ。」

シェル・ラーが帰ってきた。「驚くじゃねえか。ズランコーはあんたの提案を聞いてみるってよ。」
シスコ:「よーし、いつだ。」
「これからすぐだ。場所はあんたのシャトルが落ちたすぐそばだ。お互い銃器※12は持っていかないってことで同意した。」
キラ:「もしそれが敵の罠だったらどうするつもり?」
「それなら下調べはしてあるから心配ねえよ。でももしあんたが自分で確かめないと気が済まねえってんなら、司令官に頼んで一緒に話し合いについてきたらどうだ。」
シスコ:「キラ少佐はオパカとここに残ってもらう。」
「…そりゃ残念だ。」
シスコも出ていった。
オパカ:「…戦いを忘れられないのね?」
キラ:「…何ですって?」
「あなたもここの人たちと同じなのですよ?」
「私が? …いえそんな。私は違います。…彼らの戦いは死ぬため。でも私は生きるために戦ってきました。」
目を伏せるオパカ。
キラ:「…ああ…ああ。オパカ、あなたに誤解されるなんて私にはたまりません。」
オパカ:「……私があなたのことを、どう思っていると思うの?」
「…だって。…私が好きで戦ってるとお思いですか? 私は戦争なんか大っ嫌いです。今までずっと、戦い続けてきましたけどそれは正義のため、自由のため、独立のためです。…でも戦うってことはむごくて、醜くて…ああ……。でももう戦いの日々は終わったんです。…今の私は違います。…尊敬するオパカにそう思われるなんてたまりません。…魂も良心のかけらもない、サディストだと思われるなんて、私はそんな人間じゃないんです。」
オパカはキラの耳をつかんだ。
すると、キラは泣き崩れた。オパカに抱きつく。
オパカ:「自分の中の暴力から目を背けてはなりません。…認めなければ乗り越えることもできないのです。」
キラ:「ああ…オパカ…。でも子供の頃から周りは暴力だらけでした。」
「…預言者の目から見れば、みな子供なのです。…ベイジョーは平和から学ばなければ。」
「……預言者は私を許して下さらないのでは。」
「…まず自分で自分を許すことです。」
キラは再び涙を流した。

ランナバウト。
コンピューター:『発進から 22分※13、数値は全て正常範囲です。』 星図が表示されている。
ダックス:「探査機『B』が 3つの月の第6惑星へ接近。ヒステリシスカーブには変化なし。探査機『C』が第7惑星へ接近。…やはり変化なし。」
オブライエン:「…こんなところを探したって何もないでしょう。時間の無駄ですよ。あと 20光年飛んだって手がかりなんか見つかりませんよ。」
「探査機『A』が第3惑星へ接近。月は 1つ。…チーフ。」
コンピューター:『探査機「A」がヒステリシスカーブに 0.0012 の波動を観測。』
オブライエン:「第3惑星ですね。」
ダックス:「いいえ、違うわ。惑星じゃない。波動が出てるのは月からよ。」
「新コースを設定、エンジン全開。」
ため息をつくダックス。
向かうランナバウト。

ヨウスコウを出るベシア。
火が灯される中、エニス派が集まってきた。
反対側からはノル派。
シスコ:「コンピューターは直ったのか?」
ベシア:「ええ司令官、何とか動くようになりました。いまデータを処理しています。…例の生物力学的な存在は、人の手によるもので、ある種の微生物でした。あと 2、3分で分析も終わると思いますが…これどうしたんです。」
「停戦の話し合いだよ。」
「ほんとですか、一体どうやって。」
「停戦すれば月から転送してやるって言ったのさ。」
微笑むベシア。「脱獄に手を貸したりしていいんですか?」
シスコ:「艦隊の誓いなら改めて言われなくてもよくわかっている。」
「いや、私はそんなつもりじゃ…」
「どんな罪を犯したにしろ彼らはもう十分に償わされている。身体を作り替えられ、同胞からは見捨てられ、きっと連邦も彼らを難民として認定してくれるものと思うんだが。」
「…そうですね。…では失礼して、分析結果を見てきます。」
ノル派のズランコー※14が近づいた。「あんたが、エイリアンの指導者ってわけかい。」
シスコ:「ベンジャミン・シスコだ。連邦の宇宙ステーションの司令官だ。」
「連邦?」
シェル・ラー:「そんなの何だって関係ねえだろうが。」
「俺には関係あるね。」
シスコ:「惑星連邦は相互の科学的・文化的交流と安全保障とのため、100以上の惑星が加盟している組織だ。我々連邦士官の任務は、銀河系の探索だ。」
「そりゃ御大層な任務だな。俺たちを助けたって賞金は出ないんだぜ?」
シェル・ラー:「お前は救いようのない愚か者だな。」
「俺が愚か者ならその俺に何回も煮え湯を飲まされてきたお前はもっと愚か者だ。」
「また死にたいなら喜んで俺が殺してやるぜ。」
シスコ:「もういい加減にしたらどうだ。少しは人の言うことも聞いてみろ。君たちは敵を苦しめるためだけに生きてる。もうそんな人生に飽きたんなら、争いをやめてみればいい。…もし両派が和解して、助けて欲しいって言うなら協力してやってもいい。」
ズランコー:「話を聞こう。」
「2、3日のうちには、レスキュー船がやってくるだろう。その時君たちを一緒にこの月から転送して出してやってもいい。ただし、両派がそれまでに和平に同意するというのが条件だ。」
シェル・ラー:「ズランコー。この月からほかの惑星に移してくれるってんだぜ?」
「もしそれが希望ならだが。」
ズランコー:「お前の方はもう奴と計画を練ってあるみたいだな。」
シェル・ラー:「奴らが不時着して 2日一緒にいたからな。」
「説明してもらおうか、なぜエニス派と手を組むつもりになった。」
シスコ:「いや別に手を組んでるわけじゃない。」
「しかし俺たちを攻撃してきただろうが。」
「それはそっちに攻撃されたからだ。」
「…そんな嘘は通じねえよ。あんたのことは知らねえが、シェル・ラーの考えることぐらい俺にはお見通しさ。誓ってもいいが…これは俺たちを全員隠れ家からおびき出して全滅させようっていうエニス派の計略だ。」
「何を言ってるんだ!」 制されるシスコ。
「そうしておいてエニス派だけがこの月から逃げようって魂胆なんだ。もしもそうじゃないって言うんなら、先に自分たちが全員隠れ家から出てくるんだな。」
笑うシェル・ラー。「まさかお前、この俺様がだ、ノル派を一人でも生きてこの月から逃がすとでも思ったのか!」
ズランコー:「俺だって一人のエニス派も生きてこっから出すものか。」 つばを吐いた。
争いが始まってしまう。すぐに刺されるズランコー。
シスコも巻き込まれ、相手を倒す。ランナバウトから出てくるベシア。
シェル・ラーはまた殺された。ノル派がシスコに気づき、武器を投げた。
その瞬間、ベシアはシスコに飛びついて倒した。武器はそれる。
ベシア:「すいません司令官、でもここで死んだらおしまいです。さあ逃げましょう。」


※10: delta radiation
TOS第16話 "The Menagerie" 「タロス星の幻怪人」でも言及

※11: differential magnetomer

※12: 吹き替えでは「武器」。銃など (firearm) は持っていかないという意味で、後で斧などの武器は双方とも用意しています

※13: 吹き替えでは「発進まで後 22分」

※14: Zlangco
(ポール・コリンズ Paul Collins) 声:大川透、DS9 ガラックなど

ランナバウトは衛星へ近づく。
オブライエン:「これは人工衛星の防御用ネットワークですねえ。探査機はこれを感知したんでしょう。」
ダックス:「それに月面からは生命体反応が出てるわ? 何人かは地球人※15みたいよ?」
「でも墜落したなら、なぜトランスポンダーから信号が出なかったんでしょう。」
「スキャンされてるわ。」
「すぐ軌道高度を上げます。」
「これどう思う?」
「トランスポンダーの信号をブロックできるのは広い周波数帯のダンピングフィールドだけです。それを作り出すにはこういう衛星システムがピッタリなんです。…それに我々が近づいた途端、スキャンとなると…」
「司令官のシャトル墜落と関係がありそうね?」
「その通りです。やっぱりね。相互磁気誘導フィールド※16を張っていますよ。これで月への電波も月からの電波も 99%阻止されてしまいます。」
「そこを何とか通信する方法はないものかしら。」
「もちろん、一パーセントの可能性は残ってます。」
首をかしげるダックス。

戦いの跡。
遺体を調べるベシア。「…分析結果の通りです。一度この微生物によって生き返った肉体は、それ以降全ての細胞機能を微生物に頼るようになるんです。」
シスコ:「永遠にか。」
「ええ、そうです。しかもこの微生物は環境限定型です。つまりこの月面上から離れては、活動できないんです。そう設定されています。」
「では彼らをこの月から連れ出せば、全員死んでしまうのか。」
「ええ、残念ですが。」
「…じゃオパカは。」
乱れた通信が入る。『…リオグランデよりシスコ司令官へ。オブライエンです、応答願いします…』
シスコ:「聞こえるぞ、チーフ。わずかにだが。」
ダックス:『命に別状ないですか?』
「ああ全員無事だが、ヤングジー・キアンは滅茶滅茶になった。※17ビーム転送はできそうか。」
オブライエン:『今すぐは無理ですね、まず人工衛星のネットワークをくぐる方法を見つけないと。今の状態ではロックオンすることができませんので。』

シスコの声もリオグランデに聞こえる。『よーしわかった。しかし人工衛星に近づきすぎると攻撃されるぞ。気をつけろ。我々も衛星に攻撃されて墜落したんだ。』

生き返ってくるシェル・ラーたち。
オブライエン:『ええ、そうだと思いましたよ。』
シスコ:「準備ができたら、また連絡して欲しい。」
『わかりました、通信終了。』
「…オパカに知らせなければ。」

洞窟で待っていたキラ。「上手くいきました?」
シスコ:「いや、停戦どころじゃないよ。」
オパカ:「そうだろうと思っていました。」 キラに言う。「あなたの言った通りね? ここの人たちは、死ぬことしか知らないのです。生きることを忘れてしまっている。」
「実は、リオグランデから連絡がありました。ダックスとオブライエンが来ています。衛星のネットワークを破るのに手間取るそうです。ああ…」
「私はここに残ります。」
キラ:「…オパカ。」
何も言わないシスコとベシア。
オパカ:「…それが私がしてきた全ての預言への答えなのです。」
キラ:「何をおっしゃるんです、こんなところに残られるなんて。」
「なぜかはわかりませんが、ワームホールを通り抜けた時から…帰れないことはわかっていたのです。…戻ったらベイジョーの人々に、私は預言に従ったと伝えて下さい。私が運命によってここへ連れてこられたのは、ここの人たちが…救いを求めているからなのです。あなたもここで自分を見つめ直したように。」

リオグランデのオブライエン。「要するに人工衛星のネットの間に隙間を空ければいいわけですよ。」
ダックス:「光子で衛星を一つ破壊してみたらどうかしら。」
「…いやいや、それぐらいは向こうもプログラムに織り込み済みでしょう。一匹殺せば群れ全体が襲ってくるヴァヤン・ツノサシバエ※18みたいなもんです。…もっと単純な作戦でいきましょう。とにかくネットの隙間を今の 1%から 15%に上げればいいんですから。……リオグランデから司令官へ。」
シスコ:『どうした、チーフ。』
「そろそろネットに穴を開けようと思います。ビーム転送の準備を御願いします。」
『戻るのは我々 3人だけだ。オパカはここに残られる。』
ダックス:「…ベンジャミン、どういうことなの? カイ・オパカは転送しなくていいってことなの?」
『その通りだ、後で説明する。』
オブライエン:「あと 2、3分お待ちを。通信終了。」

通信していたシスコたちに、シェル・ラーが近づく。「俺たちをおいていくのか。」
ベシア:「…君たちの命を支えている微生物を分析したんだが、ここを離れると死んでしまうことがわかったんだ。」
「じゃあずっとこのままか。」
「…司令官。…医師として非常なジレンマを感じるんです。医師の務めは、もちろん人の命を助けることですが、こんなに苦しんでいる彼らを見捨てていくのはやはり胸が痛みます。」
シスコ:「だがどうするんだ。」
「人が作ったものに永遠・完全はありえません。この微生物のメカニズムを壊すことさえできれば、今のように殺されても殺されても生き返ることはできなくなり、死が可能になります。」
シェル・ラー:「…俺たちを助ける気なら…お願いだ、それしかもう方法はないだろう。微生物のメカニズムを変えてくれれば、俺たちの長い戦いも終わるんだ。」
キラ:「死への恐れが戦いを止めると思うの? そんなことは絶対ないわ。」
「ああ。しかしそうなれば、ノルを殺し、俺たちが戦いに勝利する望みが出てくる。」
あきれるベシア。
シェル・ラー:「ドクター、あんたの作る、新しい微生物はこの月では最終兵器となるだろう。…ついに憎い敵を全滅させることができるかもしれねえんだ!」
オブライエン:『リオグランデより司令官へ、転送準備を。』
シスコ:「…いいぞ。」

操作するダックス。「コース設定。」
オブライエン:「…探査機発射。」
惑星へ近づいていく図が表示される。
ダックス:「12秒後に、インターセプト。」
オブライエン:「頼むぞう、上手く引っかかってくれよ?」
「衛星の一つが軌道を離れ、探査機に接近開始。」
「よーしいいぞ。」
「衛星がエネルギーを蓄積中。800メガワットに到達。」 図上の探査機が消えた。「探査機が爆破されたわ。」
「リオグランデより司令官へ。ロックオンしますのでよろしく。…捕捉パターンを確定中。」

怒るシェル・ラー。「このまま俺たちを見捨てていくのか!」
シスコ:「用意ができたらすぐ転送してくれ。」
また爆音が聞こえてきた。向かうシェル・ラー。
シスコ:「…オパカ。解決策を見つけて戻ります。」
オパカ:「ここに残るのは運命なのです。……でもあなたと、私の道は…必ずまた交わるでしょう。」
礼をするシスコ。キラは涙を抑える。
オブライエン:『転送します。』
非実体化する 3人。
オパカは戦いの声がする方を見た。


※15: 吹き替えでは「人間」。通常はいちいち取り上げない訳ですが、最初にヨウスコウでスキャンした際の「ヒューマノイド」を人間と訳しているため、ここでは区別しないと変ですね

※16: mutual induction field

※17: この後シリーズ中で多くが失われることになるランナバウトで、ヨウスコウが初めてとなります。第23話 "The Siege" 「帰ってきた英雄 パート3」でオリノコに引き継がれます

※18: Vayan horn flies

・感想
DS9 の展開上とても重要ながら、なぜか印象に残りにくいエピソード。一つには邦題のせいもあると思いますが… (このタイトルだと、ガンマ宇宙域が関わる話はほとんど当てはまりそうです)。実質的には死んだオパカは衛星に取り残されてしまいますが、最後にシスコに言っているように別の形で再登場します。日本の一部の地域では、先にウィン関連の話が放送されてしまったところもあるようですね。
当初は死ぬのは初登場の士官で、争っているのは地球人とカーデシア人という案でした。必ずしも関連しているとは限りませんが、TOS "A Taste of Armageddon" 「コンピューター戦争」、"The Alternative Factor" 「二つの宇宙」、"Day of the Dove" 「宇宙の怪! 怒りを喰う!?」といったエピソードが思い浮かびます。シスコが語る連邦の定義は、「任務は銀河系の探索」とはっきり言っているのが印象的です。


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