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ディープスペースナイン エピソードガイド
第86話「新たなる戦線」
Return to Grace

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・イントロダクション
ベシアにハイポスプレーで接種を受けるキラ。クリンゴンの侵略により、カーデシアの健康衛生制度が崩れ、病気や伝染病が猛威を振るい始めたからだ。後12種類もあると聞いてうんざりするキラ。キラはこれからカーデシアの前線基地まで出向き、ベイジョー情報部のメンバーと共にクリンゴンに関する情報交換を行うことになっている。会議に行くのを承知したのが我ながら不思議というキラ。ベイジョーの首相から直々に要請されたからでしょうというベシア。シャカール※1の作戦勝ちだ、ジェランダシティ※2のお気に入りのレストランに連れて行かれ、スプリングワイン※3を次から次へ飲まされたとキラはいう。それからシャカールの家に連れて行かれ、スパイシーオイル※4でマッサージしてくれたという。ベシアは側近とのふれあいは大事ですよねという。あれじゃ何も断れないと笑うキラ。ふいにうなり声をあげ、ベッドに横になった。水玉が見えるという。大きい緑色のと聞くベシア。アルヴィニアメロン※5くらいの、回っているというキラ。ベシアはワクチンが効いてきた証拠です、すぐに症状は消えるという。ウォーフがよろしいですかと入って来た。ベシアは吐き気がするという接種をしながら、キラに話があるなら急いだ方がいいとウォーフにいう。カーデシアとの交渉について、連邦は懸念しているというウォーフ。ベイジョーと連邦とクリンゴンで共同開発したテクノロジーで、カーデシアに知られたくないものがあるのだ。光子魚雷誘導システム、長距離センサー、ワープコアオーバードライブなどと説明を続ける。パッドを見て、カーデシアは当てが外れてがっかりするわねというキラ。それだけと聞き、ウォーフがはいと答えるとキラはすぐ戻るわといい、あわてて医療室を出ていった。ベシアはカーデシアには行きたくないよといった。
出発の準備をするキラ。デュカット※6が部屋に来た。どうしてここにと聞くと、キラを会議が行われるコーマ※7まで送るという。つまりグロウモール※8の船長だ。キラのいう通りベイジョー女性との間にもうけた子供を連れて帰らなければ※9、今でも軍事顧問だったろうというデュカット。左遷されたのだ。デュカットの母が親子の縁を切った1週間後に、妻と子供たちは家を出ていったという。キラはあなたのしたことは正しいという。デュカットは見返りとして貨物船の船長を命じられた、時々は君のような要人の送り迎えもするという。私を責めて気が済むならどうぞというキラに、腹が立つのは自分になんだというデュカット。軽率だった、不始末をしでかした以上報いを受けるのは当然だ、部下だったらやはり左遷するだろうという。しかしいつまでも日陰にはいない、失ったものは全て必ず取り返すというデュカット。キラが荷物を運ぼうとすると、いいんだといってデュカットが代わりに持った。キラの後につき、部屋を出るデュカット。

※1: シャカール・アドン Shakaar Edon 前話 "Crossfire" 「ジェラシー」より

※2: Jalanda City ジェランダ広場 (Jalanda Forum) は、DS9第30話 "Sanctuary" 「さまよえるスクリーア星人」で言及

※3: spring wine

※4: Kolaish spice oil 正確には「コライッシュ・スパイシーオイル」

※5: Alvinian melons

※6: ガル・デュカット Gul Dukat DS9第77話 "Indiscretion" 「デュカットの娘」以来の登場

※7: Korma コーマ (カーマ) の運河 (Korma Pass) は、DS9第81話 "The Sword of Kahless" 「カーレスの剣」で言及

※8: Groumall

※9: "Indiscretion"より


・本編
グロウモール※10がDS9を出発した。キラの部屋のチャイムが鳴る。手に持っていたパッドを隠し、迎え入れるキラ。入って来たのはトーラ・ジヤル※11だった。あなたも船に乗っていたのと抱き合うキラ。少佐と呼ぶジヤルに、ネリスでいいのよというキラ。カーデシアでの生活はうまくいかなかったみたいねという。大歓迎といういうわけにはいかなかった、目立たないけど鼻にベイジョー人特有の筋があるのに気付かれて、やっぱりというジヤル。キラは仲がいいみたいねという。カーデシアで良かったのは、デュカットと一緒にいられたことだけという。父は素晴らしく勇敢で、いつも正々堂々としていたというジヤル。食事や散歩をしたりという。ジヤルはどこにでも行きます、家族は父だけですものという。堂々としているのはお父さん譲りねというキラ。その時警報が鳴った。戦闘訓練だ。貨物船でと不思議に思うキラ。
ブリッジに入るキラとジヤル。デュカット指揮の下、戦闘訓練が行われていた。目標まで40万キロメートル、シールド最大、全員戦闘配置についた。フェイザーバンク充電中と部下のダマール※12がいうと、もう武器が使えるようになっていないと困るというデュカット。目標を補足し、フェイザーを発射した。粉々に砕ける小惑星。かかった時間が3分47秒だと聞き、フェレンギのスクラップ商人でももっと早いというデュカット。別の目標を探せ、やりなおしだという。
船長席に座るデュカット。この船は貧相な貨物船だが、軍の船である以上規律を守っているつもりだという。キラはフェイザーの充電を早めるには、中和コンデンサーを通してパワーを送るとよいと助言する。しかしデュカットはあればそうするが、あいにく中和コンデンサーはないものでねという。許してくれ、アドバイスはありがたいがあまりにも船の装備が悪いため、フラストレーションが溜まっているんだという。お詫びに埋め合わせをさせてもらいたいといい、一緒にディナーをというデュカット。船長が船のゲストをディナーに招くのは、カーデシアの良き伝統だという。キラはジヤルをちょっと見て微笑み、無理に伝統にたてつくこともないわといった。
デュカットはベイジョーのスプリングワインを振る舞い、驚くキラ。最後の1本だ、ベイジョーから撤退して残念に思うものの一つだというデュカット。ジヤルと話したわ、すごくいい子ねというキラ。デュカットは殺そうとした私を止めてくれて感謝しているという。左遷されてもというキラに、嘘だというかもしれないがジヤルに関しては何も後悔していないというデュカット。ところで君とシャカールとの噂は本当かねと聞く。本当ってと戸惑うキラ。最初はヴェデク・バライル、今度はベイジョー政府の首相が相手と来た、君は権力のある男が好みかというデュカット。シャカールとは昔から友達だった、それにあなたには関係ないというキラ。デュカットはいかにカーデシア政界に返り咲くかという話題は楽しいという。笑い、ユーモアをなくさないところはさすがねというキラ。シャカールがもてるのには昔から感心していた、占領時代に身辺調査をさせたが女を落としたという報告は多かったというデュカット。覚えているだろうが、レジスタンス部隊でシャカールの手に落ちなかったのは君だけだった、その君も落ちたという。キラはそんな情報を集めさせていたの、負けるわけねといった。デュカットがもっとワインを、といい注ごうとしたとき再び警報が鳴った。今度も訓練と聞くキラ。デュカットはそんな命令は出していないといい、すぐにブリッジに向かった。
ダマールはコーマの前線基地に到着したが、遅かったという。襲撃を受け、惑星防御システムも破壊されている。生命反応はない。つまりカーデシアとベイジョーからの代表団を含め、基地にいたものは全員死亡だ。亜空間の歪みを探知した。スクリーンに映し出されたのは、遮蔽を解除しつつ現れるバードオブプレイだった。クリンゴンだ、というデュカット。

※10: 直線形をしています

※11: トーラ・ジアル Tora Ziyal (サイア・バッテン Cyia Batten) 同じく "Indiscretion" 以来の登場。母のトーラ・ナプレムはベイジョー人で、既に死亡

※12: グリン・ダマール Glinn Damar (ケイシー・ビッグス Casey Biggs ENT第71話 "Damage" 「球体創造者」の Illyrian 船長 (Illyrian Captain) 役) 階級を表す「グリン」はセリフ中には出てきません。後のエピソードにも登場


相手はこちらの船をスキャンしている。デュカットは前方のシールドにフルパワーを命じるが、この近さでは無意味だというキラ。敵はスキャンを停止したが、攻撃をしてくる様子もない。脅威だと思っていないのよというキラ。デュカットはなぜ遮蔽状態で待っていたのかという。恐らく船のサインを探知したから隠れていたんでしょう、貨物船だから安心したのよというキラ。クリンゴンは方向を変え、4分の1のスピードで遠ざかっていく。だがデュカットはフェイザーバンクの用意を命じる。相手はクリンゴンの戦艦だとキラは言うと、やつらは君の同胞も殺したんだぞという。ここで私たちが全滅してどうなるのというキラ。近くにあるのはこの船だけだ、何もせずにクリンゴンを逃がすわけにはいかないというデュカット。キラは射撃練習の的にされるのが落ちだ、1発で粉々に吹き飛ばされてしまうという。だがデュカットは目標の捕捉を命じた。キラは仕方なく、船体の下を狙うように言う。一番弱いところだ。デュカットは今のを聞いたなというと、フェイザーを発射させる。それにより敵のシールドはダウンしたが、船体には届かなかった。全パワーを前方のシールドに回すように言うデュカット。バードオブプレイが近づいてくる。しかし、こちらの船の上を通り過ぎていき、ワープしてしまった。相手にする価値もないということかというデュカット。おかげで助かったというキラ。デュカットはクリンゴンに言わせれば、小さな貨物船を沈めても名誉にはならないということかという。そして中央司令部にメッセージを送るように言う。クリンゴンがカーデシア領内に侵入して好き勝手やっている、阻止すべきだが我々には無理だという。キラは一番近くにいるカーデシアの戦艦を尋ねる。ドーパ星系※13にはいると思われるが、3日はかかりその間に逃げられてしまう。キラは後を追おうと言い出す。さっきは攻撃を止めたじゃないかというデュカット。それはさっきの状態では勝ち目がなかったからだというキラ。基地のディスラプターが残っていることを確認し、修繕して使えないかとデュカットに言う。クリンゴンがコーマに戻ってくるとは思えないがというデュカット。キラはこの貨物船を改造してはいけないという決まりはないはずよといった。どう改造するんだと聞くデュカット。
貨物室に来たキラとデュカット。貨物室にかというデュカット。コーマの惑星防御システムに取り付けられているディスラプターは、システム5のディスラプター※14だという。移動する宇宙船に備え付けるようには設計されていない上に、貨物室も武器をすえつけるようにできてはいないという。軍部の高級将校の考え方はやめなさい、レジスタンスの戦士は手に入る武器で工夫して攻撃するというキラ。ハンマーがない場合はパイプで代用するという。本気で貨物室にディスラプターを備え付ける気かと聞くデュカット。やる価値はあるというキラ。デュカットは確かにそうだなといい、トラクタービームを停止させればディスラプター1機分くらいのパワーはひねり出せるという。しかしディスラプターはでかいというと、キラは貨物を捨てればいいという。カーデシアの習慣では、船長が儲けのいくらかを懐に入れるそうねといい、クリンゴンと戦う気ならそういう伝統は捨ててもらいたいという。伝統は捨て難いというデュカット。キラはそのうちに慣れるわよといった。デュカットは少し歩き、君は私が考えもしないようなことを簡単に言うね、君から学ぶことはたくさんあるよといった。

※13: Dopa system

※14: system 5 disruptors


目標まで50万キロだというダマール。ディスラプター発射準備完了、貨物室のドアを開ける。遠隔測定により目標を捕捉、全パワーをディスラプターに回した。距離20万キロ。ディスラプター発射。船が揺れ、目標は完全に破壊された。デュカットは素晴らしいと喜ぶが、キラは問題が残っているという。1発撃つと全てのパワーリレーとプラズマサーキットが駄目になってしまう。レベル2、4、5でプラズマ漏れが起こっており、直すようにいうデュカット。発射後の反動をなんとかしないといけないというキラ。デュカットはキラにディスラプターの操作を任せれば、私は大船に乗った気でいられると笑う。あなたが笑うと部屋を出たくなるというキラ。それは私の魅力に圧倒されるからだろうというデュカット。それにしても面白い状況だな、我々がクリンゴン艦を爆破すれば私の名声を取り戻すのは明らかだという。感謝しないとなというと、私は不本意だというキラ。
どうしてそんなに否定するんだ、最高のコンビじゃないかというデュカット。キラは何の共通点もない、協力するのはベイジョーの外交団15人のかたきを討つためだという。カーデシアの外交団も殺されたんだぞとデュカットがいうと、あなたは政府の顔色ばかりを気にしている、今度も返り咲くチャンスだから飛びついただけでしょうというキラ。君は私には辛い採点をする、返り咲きを狙っているかもしれないが私は身を粉にして地位を手に入れたというデュカット。それだけが目的ではない、同胞は大事でクリンゴンの奴等を逃がすつもりはないという。君が思うより私はずっと複雑な男だというと、キラはそれが本当なら単純な男がいいわといった。シャカールのような、それにしても驚きだ、君のような知的で洗練された女性がああいう単純な男のどこに惹かれたのだというデュカット。2人のときは何を話しているんだいと聞く。キラはその単純な男はベイジョーの首相なのよ、シャカールとの方があなたより話すのは楽しいという。そうとは限らない、君は私を知らないしというデュカット。キラはもし仕事を一緒にしたいなら、話すことは仕事だけにしてくれないといった。悪かった、傷つける気はなかったというデュカット。キラは無言で作業を続ける。デュカットはダマールに別の目標を探し、準備が整い次第テストを行うといった。心のわだかまりはあっても、同じ目的のためにがんばろうというデュカット。
キラはジヤルに銃の撃ち方を教えている。カーデシアのフェイズ・ディスラプターライフル※15の標準型だ。パワー容量は4.7メガジュール、1000分の3秒で再充電、ビームは2通りと説明する。随分カーデシアの武器に詳しいんですねというジヤル。よく奪って使ったから、これはいい武器よというキラ。丈夫で簡単で、泥の中を引きずってもちゃんと発射できるという。でもこっちは随分違う、と連邦のフェイザーライフル※16を持つキラ。パワーは劣るがオプションはずっと多く、ビームは16通り、全自動切換え、再充電、目標を複数捕らえる装置、ジャイロ安定器もついている。だが操作が複雑なので戦場で使うには向いていない、故障したら終わりだという。父があなたをそばにおきたがるわけだわというジヤル。キラはジヤルならカーデシア型が向いている、いざ撃ち合いになったらすぐ撃てる方がいいからという。少佐は父があまりお好きじゃないのねというジヤル。嫌いよというキラ。ジヤルはわかります、占領時代にひどいことをしたんでしょうしという。その通りよというキラ。ジヤルは父も苦しんでいるという。誰にも言えないが、ベイジョー占領は間違いだと思うといっていたという。もしもカーデシアが勝っていたらそうは思わなかったんじゃないのというキラ。でも負けたことで気付くこともありますというジヤル。キラはデュカットの教育のために大勢死んだわけねという。ジヤルは父を見ていると冷酷で無慈悲な殺人鬼には思えないという。私から見れば殺人鬼にしか見えないというキラ。ジヤルは黙った。あなたはデュカットの娘だからというキラ。父は少佐と似ているといっている、2人とも戦場でしたことを悔いているというジヤル。だからあなたから良く思われたいんでしょうという。キラはデュカットが求めているのは許しだが、永久に彼を許せないといった。うつむくジヤル。キラはライフルの練習をしましょうといった。
ディスプレイを見ながら、予想されるクリンゴンの次の目標を探すキラとデュカット。ラカル※17の4番目の月にあるカーデシアの基地はというキラ。地下にあるから、戦艦から攻撃して破壊するのは無理だというデュカット。ヴォルチャ級の巨大巡洋艦じゃないと無理だろう、それよりアムレスプライム※18のステーションはどうだという。キラは散光星雲※19の中に位置しているからクリンゴンの遮蔽装置は使えないでしょうという。そうするとロヴァル※20だというデュカット。星域の反対側だが、カーデシア艦隊からも遠い。コンピューターを操作し、ロヴァルには小さな亜空間リレーステーションがあるだけよというキラ。そのデータは正しいとは言えない、実はロヴァルには武器の研究開発施設があるというデュカット。極秘中の極秘だが、クリンゴンが攻撃して来た目標から見ると、彼らの情報網を甘くみてきたようだという。だとすればありうるというキラ。ロヴァルで間違いはないが、戦って勝てるかどうかが問題だ。キラは最初の1発で決めないといけないという。そう簡単にはいかない、遮蔽されたらというデュカット。キラはこっちからあっちに行くのではなく、逆に来させればいいという。つまり無力な貨物船で、貴重な積荷を輸送中だと思わせる。デュカットは精製ディリチウムの結晶はどうだといい、ダマールに命じて亜空間トランシーバーアレイを調整させ、偽のディリチウムシグナルを出させるという。クリンゴンがトラクタービームで捉えて積荷を奪おうとしたところを狙うのだ。悪くないわというキラ。やはり最高のコンビだ、君は洞察力の鋭い女性だというデュカット。キラは仕事の話以外はやめてという。思い過ごしかな、それとも誉められるのが嫌いなのかというデュカット。キラはただあなたから誉められるのが嫌いなだけだという。デュカットは次からは誉めたい気持ちをぐっと抑えよう、約束はできないがねという。クリンゴンより先にロヴァルに着かないとというキラ。デュカットは椅子に座り、ダマールにロヴァルへ最大ワープで向かうように命じた。
ロヴァル星系がスキャナー範囲内に入った。クリンゴンの姿はない。今はそうでも、じき姿を現すというキラ。デュカットは亜空間トランシーバーアレイから偽のシグナルを出すように命じた。
まだ何の反応もない。戦いの前の待つ時間は長いものだというデュカット。つい、いろいろなことを考えてしまうという。キラは邪魔されなければ集中するのに苦労したことはないという。デュカットは暇があると考えてしまうのは、ガル・マラット※21のことだという。押しの強い奴で、カーデシア期待の若手の一人だという。カーデシア軍士官学校を卒業している上に、デタパ評議会のメンバーでもある。シャカールと同じで女にもて、特に人妻にすぐ手を出すというデュカット。あなたの奥さんにもというキラ。1年前なら出さなかっただろうがというデュカット。もし中央司令部に返り咲いたら、まずマラットを左遷してやるという。カーデシアの駐ブリーン大使にでも任命してやろうか、ブリーンの寒さは凄まじいものと聞いている、カーデシア人は寒さには弱いからなというデュカット。その時ダマールが反応があるという。スクリーンには遮蔽を解除しているバードオブプレイが映し出された。運命の女神が我々に微笑んでくれたらしいなというデュカット。

※15: Cardassian phase-distuptor rifle

※16: タイプ3フェイザー (phaser type-3) のこと。TNG第6話 "Where No Man Has Gone Before" 「宇宙から来た男」など

※17: Rakal

※18: Amleth Prime

※19: emission nebula

※20: Loval

※21: Gul Marratt


こちらはスキャンされている。餌に食いついてくれるといいがというデュカット。ディスラプターの照準を合わせられたが、撃ってはこない。デュカットは積荷に興味を持ったということだという。相手から呼びかけがあり、降伏しろといってきた。引っかかった、もっと餌に食いつかせてというキラ。スクリーンに出すデュカット。クリンゴン人※22が映し出される。名前と身分を名乗れといわれ、ガル・デュカット、カーデシア貨物船グロウモールの船長だという。クリンゴン人は名乗らず、積荷と目的地を聞いて来た。デュカットは積荷はレプリケーターと転送機の部品で、ドーパ星系に行くという。クリンゴン人は嘘をつくな、積荷と船を没収するという。誰の権限でと聞くと、もちろんクリンゴン帝国の権限でだと答える。ディスラプターが狙いをつけていることを忘れるんじゃないぞと言い、通信を終えた。キラに素晴らしい演技だったろというデュカット。キラはまあまあねという。船が揺れ、トラクタービームに捕まった。デュカットは合図を待てという。近づいてくるクリンゴン船。引き付けたところで貨物室のドアを開け、ディスラプターを発射した。下部に直撃を受ける敵艦。船体は破損し、通常エンジンはダウンしたというダマール。素晴らしいというデュカット。敵はディスラプターを撃ってくる。全パワーをシールドに回すように言うデュカット。攻撃を受け、ブリッジにはあちこちで火花が起こる。シールドは20パーセントまで低下し、また撃たれたら終わりだ。デュカットは向こうに乗り込むしかないといった。
クリンゴンの艦長は、パワーを全部ディスラプターに回すように命令している。武器庫に行って何をもたもたしているのか見てこいという。
キラとデュカットはクリンゴン艦に転送された。すぐに何人ものクリンゴンが襲ってくるが、何とか倒した。キラは近くのコンピューターとパッドを使いながら、操作を始めた。急げというデュカット。
グロウモールは火を噴き、爆発寸前だ。照準を合わせろと言うクリンゴンの艦長。だがその時、ブリッジにいるクリンゴンたちは全て転送された。転送された先は、グロウモールの中だった。何が起こったかわからないクリンゴンたち。
ブリッジに入るキラとデュカットの2人。そこには誰もいない。魔法使いのようだなというデュカット。クリンゴンの転送コードを知っていただけというキラ。パネルを見て、私たちと敵36人がそっくり入れ替わっているという。クリンゴンに帰ってどう上司に言い訳するのかぜひ聞いてみたいというキラ。だがデュカットはクリンゴンには返さないというと、ディスラプターを発射した。グロウモールは粉々に爆発してしまった。殺す必要があったと聞くキラ。君はテロリストだろうというデュカット。
ダマールとジヤルたちがやってきた。武器と機関室は抑えたという。よくやったとジヤルを誉めるデュカット。キラにすごい獲物と思わないか、勇猛なクリンゴンのバードオブプレイがカーデシアに奪われたのは、これがはじめてだというデュカット。キラはもっとすごいものがあるといい、全クリンゴン戦闘機のカーデシア領域における攻撃目標が記されているファイルがあるという。デュカットは声を上げて喜び、すぐに中央司令部に報告しようという。これだけの大手柄なら元の地位と称号を回復してもらうという。中央司令部を呼び出せというがそれは取り消し、重要な話なのでデタパ評議会の議長と直接話をすべきだろう、極秘通信チャンネルを開けというデュカット。ダマールはブリッジの通信コンソールは壊れているが、艦長室のを使ってやってみるという。デュカットはそして修理を命じた。
ジヤルに、プラズママニフォルドのバックアップにフェイズ補正器はあったと通信で聞くキラ。ジヤルはどんなものかわからない。ダマールは私が行きましょう、クリンゴンの技術というのは変だという。ダマールが向かったとジヤルに伝えるキラ。デュカットに、入っていたコンピューター日誌は思っていた以上に貴重で、カーデシア領内におけるクリンゴンの船や前線基地の場所が全て入っているという。これがあれば、カーデシアはクリンゴンに対して大規模な反撃に出られるというキラ。デュカットは、出られるが出ないと言った。デタパ評議会は別の考えがあるらしい、これ以上クリンゴンとは揉め事を起こさないという命令を受けたという。外交による解決を目指し、デュカットには直ちにカーデシアプライムへ戻れといって来たというのだ。軍事顧問に復活させるそうだというデュカットに、返り咲けて良かったじゃないというキラ。確かに、しかし戦おうとしない政府の軍事顧問に何の意味があるのかというデュカット。攻撃に出るのが最善の道だと説得すれば良いとキラは言うが、説得は時間の無駄だ、誰も戦いを望んでいないというデュカット。カーデシアという名前を聞いただけで誰もが震えおののいていた時代が夢のようだ、何と落ちぶれたことだという。残されたわずかなものを守るために戦い渋るとはというデュカット。カーデシア人とは思えないというキラ。デュカットはカーデシア人ではない、みんな弱気になって打ちひしがれ、たそがれているというデュカット。私だけが誇り高きカーデシア人だ、ほかに誰もクリンゴンに立ち上がらないなら、私が立つといった。

※22: 名前は K'Temang (ジョン・K・シャル John K. Shull TNG第173話 "Firstborn" 「クリンゴン戦士への道」のモロー (Molor)、DS9第70話 "Shakaar" 「シャカールの乱」の保安部員、VOY第43話 "Basics, Part II" 「ケイゾン総攻撃(後編)」のケイゾン、第123話 "Barge of the Dead" 「さまよえるクリンゴンの魂」の Brok'Tan、第169話 "Homestead" 「帰り行く処」のノコナ (Nocona) 役)

怒るのはわかるが、たった1機の戦艦でクリンゴン帝国相手に戦ったって勝ち目はないというキラ。君たちベイジョー人は50年も戦ったじゃないか、しかも武器らしい武器はほとんど持たずにというデュカット。キラはそれとは違う、ベイジョー人は団結して同じ目的のために戦ったという。デュカットは最初は孤立するが、だんだんと同調するものも増えていくだろうという。首を振り、そうは思えないというキラ。デュカットはわかっている、だから君が必要だといった。レジスタンスを組織したこともあり、テロやゲリラ戦法の専門家でもあり、ベイジョーや惑星連邦士官との太い人脈もある、何よりもキラは戦場においてこそ最も輝く人物だという。だがキラは今の仕事で満足だと断る。あんな宇宙ステーションで満足しているのかと嘆くデュカット。船のドッキングスケジュールを立てたり、訓練を指揮したりもったいない、DS9では君は官僚でしかないという。私と一緒に来れば兵士に戻れる、偉大な正義のために強大な敵と戦うチャンスができたというデュカット。支配者に抑圧された人々を守るため、カーデシアが落ちたら次はベイジョーだという。祖国のために一緒に立ちあがってくれと頼む。本気で戦う気なのねというキラ。私を好いてくれとは言わない、ただ共に戦って欲しいだけだというデュカット。私の右腕として、君だって本当は戦いたいたいはずだという。過去の歴史があるから味方につくのは難しいだろう、きっと心の中では反発が渦巻いているはずだと続ける。しかし心のどこかはうなずいているはずだ、その心のうなずきにしたがって欲しいという。私のためでもカーデシアのためでもベイジョーのためでもなく、君自身のためにと言った。何も答えないキラ。ダマールが戻ってきて、ナビゲーションシステムと遮蔽装置は直ったという。キラを見つめたまま、準備が整い次第出発しようというデュカット。考えておいてくれ、私は君を心底必要としているというデュカット。
船は遮蔽状態に入った。ジヤルがキラを呼び止め、見せたいものがあるという。クリンゴンのナイフを差し出し、刺してみてという。どういうつもりと聞くと、ダマールに護身術を習ったというジヤル。仕方なくナイフを受け取り、刺そうとするキラ。ジヤルはかわし、キラを投げようとする。しかしキラはジヤルの足を払い倒すと喉にナイフを突き付けた。全然うまくいかなかったわというジヤル。キラはナイフを持った敵を見かけたら、近づかないのが一番よといった。ジヤルを起こすキラ。護身術くらいできなければ父の足手まといになる、今のを教えてというジヤル。ため息をつくキラ。ディスラプターライフルの使い方はマスターしたが、もっと一対一での身の守り方を教えてもらいたいという。この船を奪ったときはうまくいったが、次の戦いもうまくいくとは限らないというジヤル。キラはそれはいう通りだが、クリンゴンと戦うということはライフルや護身術だけではだめだという。残酷にならなくちゃ、ブリーン人を憎んだ以上にクリンゴン人を憎まなくてはというキラ。どんなこともします、でも少佐がいてくれないとというジヤル。そうね、あなた一人じゃ無理ねとキラはいった。
実に失望したよというデュカット。キラは答えはわかってたでしょうという。しかし少しは気持ちが動いたかと聞かれ、あんまりと答えるキラ。雄弁に決めたつもりだったというデュカット。名演説だった、でも私はあなたがこれから送る戦いの人生を、もう一通りは体験して来たというキラ。敵を攻撃したらすぐに逃げ、憎しみで自分を駆り立て、すさんだ人生だというキラ。毎日少しずつ自分が死んでいくのというと、励ましのお言葉をありがとうというデュカット。私には戦う以外には道はない、かつての君たちのようにという。戦うしかないでしょうねというキラ。デュカットはではせめて幸運を祈って欲しいという。問題はまだある、ジヤルのことだというキラ。あなたが選んだ人生だからあなたはいいが、ジヤルは無理だという。一緒にいるべきだと教えたのは君だ、愛しているんだというデュカット。キラは愛しているからこそ、手元から離してあげてといった。カーデシアにもベイジョーにもジヤルの居場所はない、私のそばだけだとデュカットは言う。キラはそれは違うと言い、私とディープスペースナインへ来ればいいという。それは本気かと聞くデュカット。ジヤルはとてもいい子だ、私が責任を持って預かるというキラ。なぜだ、なぜそこまでしてくれると聞くデュカット。キラは昔の自分を思い出す、ジヤルには私の歩んで来た道は歩ませたくない、あなたもそうでしょうといった。
DS9。クリンゴンの戦艦が遮蔽から出て来たのを感知したと報告するダックス。スクリーンに出すシスコ。オブライエンは呼びかけて来たのはデュカットだという。クリンゴンの船にというシスコ。ドッキング許可を求めている。
ジヤルと別れのキスをし、戦いが終われば必ず迎えに来るというデュカット。信じてるわというジヤル。ジヤルのことは任せてというキラ。頼む、しかし君には不本意かもしれないが我々の人生は深く結びついてしまったなというデュカット。随分嬉しそうな顔じゃないとキラが言うと、嬉しいどころかそれこそが私に生きる力をくれるとデュカットは言った。キラとジヤルは歩いていった。
バードオブプレイは再び遮蔽に入り、DS9を離れていった。それを見送るジヤル。キラは部屋に案内するわという。オドーがお帰りなさいといってやってきた。ジヤルを紹介するキラ。デュカットのお嬢さんというオドー。これからしばらくはステーションに住むことになったの、事情は後からゆっくり話すというキラ。ジヤルを連れていった。オドーはぜひ聞きたいもんですといった。


・感想
デュカットの隠し子であるジヤルと共にカーデシアに帰った、その後を描いた話でした。名誉を取り戻せたと思ったところ、それは意味のないものだと知ったデュカットは、初めて政府に反発することになります。一人で戦いを続けるデュカット、そしてDS9に残ることになったジヤルの今後が気になります。
転送で入れ替わる戦法はST3でのカークの戦法を彷彿とさせるものでした。このごろ、連邦を批判するような内容がよく出てきて、DS9ならではで興味深いと思います (フェイザーライフル、前話のオドーのセリフなど)。


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