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ヴォイジャー 簡易エピソードガイド
第153話「セブンになったドクター」
Body and Soul

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・イントロダクション
彗星を追うデルタ・フライヤー。
後部区画にいるドクターの前に容器がおいてあり、その中に彗星の一部が転送された。軽く揺れるシャトル。
ドクター:「キム少尉、静かに飛んでくれないか。とてもデリケートな物質なんだ。」
操縦席のキム。「すまない、ドクター。これでも精一杯がんばってる。」
『やっぱり操縦士は、もっと経験豊かなパリスに頼むべきだったかな?』
キムはつぶやいた。「なら自分でやってみりゃいいだろ。」
横の席にはセブンが座っている。
ドクター:『セブン、ちょっと来てくれないか。』
セブン:「すぐに行く。」
キム:「まだ、あと 3日もドクターと彗星を追っかけるのか。」
「彼の音声プロセッサーを止めれば、時はすぐに過ぎる。」
笑うキム。

ドクターは小さくした物質を調べている。セブンがやってきた。
ドクター:「君なら興味をもつと思ってね。」
顕微鏡に物質を置くドクター。モニターに拡大される。
セブン:「前生物バイオ物質か。」
ドクター:「もっとよく見てくれ。」
ため息をつくセブン。「細胞基質に包まれた、未発達の核といえばいいか?」
「その核の中に、深く潜むのは、原子的な構造の DNA だ。生命の誕生だよ、セブン。」
「それがどうした。」
「私には単なる細胞には見えない。文学や芸術の可能性が見えてくる。帝国の芽生えだ。」
「恐らくそれは、視覚サブルーチンの障害だ。」
「いつの日にか、この細胞基質が、どこか遥か彼方の原始の海に落ち、その世界で進化の過程が開始されるかもしれないんだぞ? そして数億年後、君たちのような生物が、この世に現れ、星を見上げて問いかけるんだ。私は誰だ、どこから来たんだろうか。これが創造の奇跡だよ、セブン。わくわくしてこないか。」
大きく揺れる。
ドクター:「キム少尉、揺らすなと言ったろ。」
キム:「攻撃を受けてる!」
異星人艦が、フライヤーを攻撃していた。


・あらすじ
彼らロキリムは、光子体つまりホログラムを敵とみなしていた。ドクターを消そうとするロキリム。彼らが乗り込んできた時には、ドクターの姿はなかった。犯罪行為とみなされ、船の拘留室に捕えられるキムとセブン。セブンの振る舞いがいつもと違う。実はドクターを救うため、セブンのインプラント中にドクターのプログラムをダウンロードしたのだ。セブンの意識は隠れている。初めての有機体の感覚に喜ぶセブン=ドクター。
ヴォイジャーでは、トゥヴォックにポンファーによる症状が出ていた。ロキリムの艦長である男性にデルタ・フライヤーに呼ばれたセブン=ドクターは、レプリケーターの機能を聞かれる。いつのまにか 2人は食べ散らかし、酒を飲んで楽しんでいた。モバイルエミッターを取り戻し、拘留室でドクターはセブンの体から抜けて実体化する。セブンは好き勝手に体を使われたことに腹を立てていた。
ドクターは見つかると消されるため、再びセブンの体を借り、医者としてロキリムを手助けする。彼らは使用していた光子体の反乱に遭い、戦闘しているのだという。トゥヴォックはホロデッキで妻のタペルを再現し、ポンファーの対処に当たる。だがヴォイジャーも別のロキリム船に遭遇し、ホロデッキの機能を停止せざるを得ない。ロキリム領を出るまで、彼らの監視下におかれることになった。セブン=ドクターは医師としての能力を発揮し、ロキリムの女性と仲良くなる。更に好意をもたれた艦長に呼ばれ、突然キスをされた。怒ってブリッジを後にするセブン=ドクター。
再び拘留室に戻り、ドクターは実体化する。セブンが覚えている艦長のアクセスコードをヴォイジャーに伝えられれば、シールドを解除して転送してもらうことができるだろう。またセブンの体を使い、艦長をデルタ・フライヤーに呼び出す。ダンスしながら隙を見て、艦長の気を失わせた。シャトルの通信機を使い、位置とコードを送信する。ヴォイジャーは監視船を攻撃して隙を突き、フライヤーの場所へ向かう。
目を覚ました艦長はセブン=ドクターを捕らえ、監視下におく。到着したヴォイジャーはアクセスコードを使ってシールドを解除しようとするが、艦長たちに阻まれた。ヴォイジャーからセブンのインプラントに直接送られた通信を受け、ドクターは実体化し、同時にセブンが内部からシールドを解除する。だが無理にシールドを戻そうとした艦長が重傷を負ってしまった。ドクターは艦長を治療し、感謝される。女性に別れを告げるドクター。トゥヴォックもポンファーから回復し、セブンとドクターは医療室で乾杯するのだった。


・用語解説など
パリスのセリフ:「そりゃ昔は俺もホロデッキで随分いい思いもしたがなあ。」→原語では "My days of rescuing slave girls from Planet Ten are history."

ラネク
Ranek
(Fritz Sperberg DS9第138話 "One Little Ship" 「ルビコンの奇跡」の Ixtana'Rax 役) ロキリム・パトロール艦の艦長。声:諸角憲一
ジャーリン
Jaryn
(メーガン・ギャラガー Megan Gallagher DS9第24話 "Invasive Procedures" 「突然の侵入者」のマリール (Mareel)、第79話 "Little Green Men" 「フェレンギ人囚わる」のフェイス・ガーランド看護婦 (Nurse Faith Garland) 役) ドクターが惹かれたロキリム人。階級は大尉。声:八十川真由野
(艦長その2)
Captain #2
(David Starwalt) ヴォイジャーが遭遇したロキリム艦長。声:長克己
タペル
T'Pel
(Marva Hicks) 惑星ヴァルカンの市民で、宇宙艦隊士官トゥヴォックの妻。VOY第108話 "Bliss" 「夢を食う謎のワームホール」以来、3回目の登場。声:戸田亜紀子

ロキリム
Lokirrim
光子体
photonic
学会誌
正確には「宇宙艦隊医療学会誌 (Starfleet Medical Journal)」
マルドリアの基地
Maldorian Station
ポンファー
Pon farr
発情期を意味するヴァルカン用語。TOS第34話 "Amok Time" 「バルカン星人の秘密」など
ターカリアン・インフルエンザ
Tarkalean flu
その他過去に言及されたものでは、ターカリアン・ティー (Tarkalean tea、DS9第3話 "Past Prologue" 「スペース・テロリスト ターナ・ロス」など)、ターカリアン・コンドル (Tarkalean condor、DS9第102話 "Nor the Battle to the Strong" 「戦う勇気」)、ターカリアン・タカ (Tarkalean hawk、DS9第110話 "The Begotten" 「幼き命」) があります
ボリアン・スフレ
Bolian souffle
ボリアンは青い肌をした、連邦に属する種族。TNG第25話 "Conspiracy" 「恐るべき陰謀」など
ニューヨーク・チーズケーキ
New York cheesecake
(シンセオール)
合成アルコール synthehol
アルコール物質。単に「アルコール」と訳されています。本来酔わないシンセオールでセブンが酔ってしまうことは、VOY第100話 "Timeless" 「過去を救いに来た男」でも触れられました
ワイン
wine
クタリアンのチョコレートパフェ
Ktarian chocolate puff
TNG第154話 "Liaisons" 「イヤール星の使者」より
エミック
Emmik
コナのツル
cona vine
ローデン
Lohden
パルサー星団
pulsar cluster
「夢の窓」
"Window of Dreams"
クタリアン
Ktarian
ナオミ・ワイルドマンの父親の種族。心臓が 8つの部屋 (心房・心室) に分けられていることが言及
キャビア
caviar
栄養サプリメント 13・アルファ
nutritional supplement 13-alpha
シャンパン
champagne
フォアグラのトリュフぞえ
foie gras with truffles
シャトー・ディケム
Chateau D'Yquem

・感想
ヴォイジャーの「人気」キャラクター、セブンとドクター。いっそのことまとめてしまえ、というのは乱暴な言い方ですが、そういうエピソードです。何よりヴォイジャーらしいお気楽ご気楽な内容で、楽しませてくれます。ロバート・ピカードを真似するジェリ・ライアン、そして声優も同じですが、本当に全く別の演技を見られます (特にドクターの「困り顔」の再現が絶品!)
その他の内容的には深いところはなく、最後の「ちょっといい話」は多少蛇足だったかも。それからトゥヴォックのポンファーはコメントする必要がないくらい無意味でした。ホログラムの反乱…ふーむ。


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