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ディープスペースナイン エピソードガイド
第55話「奪われたディファイアント」
Defiant

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・イントロダクション
司令室。ダックスがビザティウムの貨物船※1のため貨物室を開けておくように、オブライエンがビザリア人※2の到着が繰り上がったとキラに言う。キラは疲れた様子でほかに知っておくべきことはないか尋ねる。ダックスはためらいながら艦隊が完全なサブルーチンの報告書を提出するように言っていることをキラに言う。しかも明日までにだ。ため息をつくキラ。
医療室では、ベシアが医療品の到着が遅れているとキラに言う。ヴァルカンに派遣するシャトルはないと言うキラ。だがキャンパー3※3に新しい病院ができるために必要だとベシアは言う。キラは突然、派遣するシャトルはないからと大きな声で怒り、入植者には包帯で我慢するように言うと出て行こうとする。それを止めるベシア。この前のオフの時期を尋ねる。覚えていないと言うキラ。ベシアはキラに今から休みだと言う。医療士官の下した決定は覆せない。キラは今は休めないと言うが、心身ともに疲れているようだからとベシアは言うとキラを連れて行く。
バーの席に座ったキラのところに、クワークがカルヴィーノジュース※4、ローヴァンクラッカー※5、ジャムジャスティック※6などを置いていく。ベシアはこれらを使ってめいいっぱいくつろぐように言う。クワークからキラがくつろいでいるようだと言う報告を聞くまでは、毎晩やるというとベシアは歩いていった。キラは微笑むとジュースを手に取った。その時キラに「今晩の予定はお決まりのようですね」と声を掛ける男性がいる。振り向くキラ。そこに立っていたのはあのウィリアム・T・ライカー※7だった。「僕も一緒じゃご迷惑かな。」キラは笑みを返した。
※1: Byzatium transports

※2: Byzallians

※3: Campor III

※4: karvino juice

※5: Lorvan crackers

※6: jumja stick

※7: William T. Riker (ジョナサン・フレイクス Jonathan Frakes) 出た! TNG終了後初のゲスト出演。声優もちゃんと大塚明夫氏


・本編
司令官室でシスコとライカーが話している。3ヶ月も有給休暇をため込んだら、ドクタークラッシャーに放り出されたと笑うライカー。本当はライサ※8に行く途中に寄ったのだと言う。この前来たときにはギャンブルで大もうけし、ダボガールと遊べて楽しかったので今回もあわよくばと言うライカー。シスコはダボは当たりがでにくくなり、ダボガールの一人は息子の彼女だと話す。それならホロスイートにすると言うライカー。その方が安全だからと笑う。
キラは司令官室をちらちら見ている。誰か来ているのか尋ねるダックス。エンタープライズのウィル・ライカーだと答えるキラ。ダックスも知っていた。夕べクワークの店で会い、話をしたと言うキラ。ダックスはそれから、と尋ねる。キラは本当に話をしただけだと笑う。素敵な人だが、自分には決まった人がいると言うキラ。
部屋からシスコとライカーが出てきた。ダックスはまたラチナムを借りに来たの、と尋ねる。ライカーは分からない様子だが、ダックスがラチナムを貸したことを言うと笑い、握手した。ライカーは後でと言いキラに一声かけると出ていった。微笑むダックス。キラはちょっとダックスを見て、作業を続ける。
プロムナードを歩いているキラに、いきなりライカーが出くわした。買い物をしていたのかと尋ねるキラに、ただ見物していたと言うライカー。キラは帰るところだと言う。ライカーはお休みと声を掛け行こうとするが、キラは立ち止まりステーションの案内をすると言った。ライカーは喜び、プロムナードから案内させてもらうことにする。また、ディファイアントを見たいと言うライカー。キラはもちろんと言う。
2人はディファイアントのエアロックにやってきた。入るためには身元確認が必要なため、手をコンピュータに認識させる2人。ドアが開いた。ブリッジには調整を行っているオブライエンがいた。ライカーを見ると声をかける。だがライカーは君に言うことは何もない、理由は知っているだろうと言う。オブライエンは何のことか分からない。キラは出直してこようかと言うが、オブライエンは出ていった。何かあったのかとライカーに尋ねるキラ。話せば長いと言うライカー。攻撃システムがみたいと言う。ディファイアントから降りたオブライエンは、首をかしげちょっと後ろを振り返った。
ライカーはキラに攻撃システムやワープについて話を聞いている。感心し、砲撃ディスプレイを見ようとするライカー。しかし承認コードが必要なため、キラが代わりに使えるようにした。しかしありがとうと言いながら、ライカーはフェイザーでキラを撃つ。倒れるキラ。さらに民間服を着た2人を転送させる。笑みを浮かべるライカー。
司令室ではディファイアントのワープコア異常を検出している。ライカーから通信が入り、それを受けるシスコ。プラズマコンジットが爆発し、キラが倒れたと言うライカー。ワープコアが崩壊するため、ドッキングクランプ※9を解除するように言うライカー。シスコはダックスに指示し、すぐ2人を転送させると言う。ドッキングクランプが解除され、ディファイアントはステーションから離脱する。やってきたオブライエンに転送を指示するシスコ。しかし転送できない。ディファイアントがシールドを張っているのだ。ディファイアントはワープに突入した。追うことはできない。
ライカーは転送させた女性、カリータ※10にパイロット席につかせ、男性のタマール※11にコンジットの保全を命じる。カリータは進路をバッドランドに向ける。指令席についたライカーは付け髭を取った。ライカーに向かっていうカリータ、「やったわね、トム。」※12ライカーはまだこれからだと言うのだった。

※8: Risa この前もセリフに登場した惑星

※9: docking clamps 船とステーションをつないでいる個所

※10: Kalita (Shannon Chochran) TNG第176話 "Preemptive Strike" 「惑星連邦“ゲリラ部隊”」にも登場

※11: Tamal (マイケル・キャナヴァン Michael Canavan VOY第90話 "Unforgettable" 「姿なき追跡者」のカーネス (Curneth)、ENT第50話 "First Flight" 「運命の飛行」のヴァルカン人 (Vulcan) 役)

※12: トム、と言うことは…(次項)


オドーは作戦室で、デュカットにライカーの説明をしている。9年前の転送事故により2人のライカーが生まれ、片方はナーブラ4に残された。そして2年前に発見され、トム・ライカーと名乗っていると言うシスコ。※13オドーは2人のDNA配列が全く同じなため、保安システムも区別できなかったと話す。デュカットはなぜ私にそんなことを話すのかと聞く。顔を見合わせるシスコとオドー。シスコは調査では、トム・ライカーはマキのメンバーだと言う。何だとというデュカット。トムはU.S.S.ガンジー※14に乗艦していたときから、マキを支援すると言う政治的表明をしていたと言うオドー。この星域で5指に入る戦艦がマキの手に渡ったのかとデュカットは言う。ため息をつき、シスコにどれほどカーデシアの中央司令部を刺激するかわからないではないだろうという。シスコはカーデシアが非武装地帯に戦艦を送ることは当然だが、作戦はカーデシアと連邦が合同して行うべきだと言う。中央司令部は合同作戦などしたがっていないと言うデュカット。ライカーが2人いることや、コンピューターに識別できなかったことも信じないと言う。カーデシアは連邦が故意にディファイアントをマキに渡したと判断し、しかるべき対策を取ると言うデュカット。それはつまりマキを全滅させるために、艦隊を派遣すると言うことだ。シスコはこの件については協力を惜しまないが、カーデシアが全面的に侵略することは許されないと言う。連邦も植民地を守るために艦隊を派遣せざるを得ないと言うデュカット。緊張が高まり、神経も消耗すると誰かが小さなミスを起こし、それが戦争になってしまう。それは望むところではないと言うデュカット。シスコも同じだ。協力するためには、中央司令部に対する誠意と、ディファイアントを食い止める意志を見せて欲しいと言うデュカット。シスコは一緒に行こうと言う。ディファイアントの設計にも関わっているシスコは、強いところと弱いところを知っていると話す。自分の戦艦を破壊するつもりなのかと言うデュカット。機能を停止させればいいというシスコ。デュカットは条件を出せる立場ではないと言い、今すぐカーデシアに来てディファイアントを破壊するように言う。
部屋でキラとトムが話している。だましたのは悪かったが仕方がないと言うトム。これからどうするのかと聞くキラ。連邦もカーデシアも追ってくる。みんなの予想より遠くまで逃げると言うトム。カリータから呼び出しが入り、戻るトム。部屋には鍵が掛けられた。
マキの船が到着し、人員を迎え入れるためシールドを降ろす。防御システム作動、ワープドライブ準備完了させるカリータ。カーデシアとの境界線に向かわせるトム。ディファイアントは戦艦だ、戦う場を与えてやろうと言うトム。
※13: TNG第150話 "Second Chances" 「もう一人のウィリアム・ライカー」より。つまりこのライカーはトーマス・ライカー (Thomas Riker) です。以下表記は「トム」とします

※14: U.S.S. Gandhi NCC-26632、アンバサダー級。同エピソードの終わりでトムはこの艦に勤務となります


宇宙暦48467.3。シスコはデュカットとともにカーデシアプライムに到着した。2人はカーデシアの全戦艦・宇宙基地を管轄する部屋に入る。そこへコリナス※15と言うカーデシア人の女性が入ってきた。コリナスはオブシディアンオーダーからのオブザーバーだ。軽く挨拶を交わすと、部下にシスコがいる間は持ち場を離れない様に、機密レベル4以上の情報は見せない様に命じる。気を悪くしないでくれというコリナス。シスコはもちろんだと言うが、あからさまにはしないと言う。ディファイアントの技術専門家としてきたのなら、防御能力についての情報を教えてもらいたいとコリナスは言う。武器の情報もと話し出すコリナス。だがシスコはその前に、重要な話があると言う。ディファイアントには遮蔽装置がついていることだ。そのことは教えてくださらないのかと思ったと言うコリナス。デュカットは知っていたのかと言う。オブシディアンオーダーはロミュランから連邦へ遮蔽装置が貸与されたことはつかんでいたと言うコリナス。では中央司令部には秘密にしていたのかと言うデュカットに対し、遮蔽装置は大した脅威ではないと思っていたと言うコリナス。ロミュランとの協定により遮蔽装置はガンマ宇宙域だけで使用すること、またドミニオンについての情報は全てロミュランに伝えることになっていると言うシスコ。トムはそんな協定は守らないだろうと言うデュカットだが、シスコはドミニオンに何らかの反陽子※16ビームで遮蔽を見破られたことを話す。うまく行けば見つけ出すことができるだろう。
ディファイアントは境界線に到着した。トムは非常警報を発令し、遮蔽開始、攻撃の準備をさせる。キラは部屋でレプリケーターをあつかいはじめる。別隊がチェックポイントに到着し、ゴーサインを出すように言うトム。後5分でカーデシアのセンサー領域に入る。
カーデシアではアルマサセクター※17から警報が入った。スクリーンに状況が映し出される。一番近くにいるのは第6階級※18のガル・トラン※19だ。船はサインからディファイアントだと判明、アルマサセクターの全戦艦を向かわせるデュカット。何かおかしいと言うシスコ。遮蔽していないからだ。ディファイアントのセンサー結果を見せるように言うシスコ。ディファイアントは宇宙基地を攻撃する。スクリーンから消滅する。デュカットはディファイアントを追って非武装地帯に入っても構わないというが、シスコは止めさせる。あれは巡視船をつり出すためのおとりだと言うシスコ。ワープサインは同じものだが位相変動と亜空間調和が全く違うと言う。追跡を止めさせるように言うデュカットだが、別地点で遮蔽船から基地が攻撃を受けた。トランをそちらへ向かわせるデュカット。またスクリーンから基地が消え、連絡が途絶えた。トランから通信が入り、ディファイアントは遮蔽に戻りカーデシア帝国心臓部へ切り込むコースを取っている。コリナスは感服したとシスコを誉める。カーデシアにもシスコのような人がいれば、カーデシア領内への侵略は防げただろうと言うコリナス。無言のデュカット。
ディファイアントはセンサーが届かないところまでやってきた。反陽子ビームによるスキャンで見つかるのを避けるため、遮蔽の共鳴周波数を変えるようにカリーナに言うトム。先ほどの戦いで少し被弾したが、航行には影響がない。トムはオメクラ3※20の造船所にコースを設定させる。しかしその直後、艦が大きく揺れた。メインパワー停止、遮蔽装置も故障した。プラズマコンジットが吹き飛んでいるようだと報告される。場所を聞くトム。そこはキラのいる船室だった。
※15: Korinas (トリシア・オニール Tricia O'Neil TNG第63話 "Yesterday's Enterprise" 「亡霊戦艦エンタープライズ'C'」のレイチェル・ギャレット艦長 (Captain Rachel Garrett)、第148話 "Suspicions" 「新亜空間テクノロジー 超フェイズシールド」のキュラック (Kurak) 役)

※16: antiprotons 第47話 "The Search, Part I" 「ドミニオンの野望(前)」より

※17: Almatha sector

※18: Sixth Order

※19: Gul Toran

※20: Omekla III


キラの船室の壁が吹き飛び、キラは治療を受けている。レプリケーターのパワーをプラズママニホルドにつないで爆発を起こしたのだ。30分もあれば直るとトムはキラに言うが、30分は遮蔽できなると言うキラ。トムは運のいいことに星雲に入ったと言う。これなら発見されることはないからだ。怪我で済んだから良かったが、プラズマリレーが吹っ飛ぶところだったと言うトム。キラはそのつもりだったと言う。ずっとカーデシアと戦ってきたのだから、マキの運動を理解してくれるはずだと言うトム。それは故郷を踏みにじったからだとキラは言い、非武装化地帯のメンバーでもないのになぜこんなことをしているのか尋ねる。死んでいく人がいるのに連邦が何もしてくれないからだとトムは言うが、これでは緊張が高まるだけだと反論するキラ。多くの死者が出ることになると言う。だがトムは非武装地帯へ向かうつもりと思うのかいと言い、ブリッジへキラを連れて行った。
カーデシア。基地からの報告によるとディファイアントの姿はない。14立方光年の範囲を反陽子ビームでスキャンしたが、全く見つからない。どういうことだと言うシスコ。何も言わないデュカットに、考えているのかと言うシスコ。デュカットは息子の11歳の誕生日のことを考えていたと言う。ラカリアンシティ※21の遊園地に連れて行く予定だったが、いつも忙しく行けなかった。今年こそ時間を作って、行く約束をしたと言う。シスコは笑い、昔の自分とジェイクと同じだと言う。大人になったらわかってくれると信じると言うシスコ。だがデュカットは、息子が思い出すときは、連邦の1士官によって大切な誕生日なのにお父さんと遊べなかったことだと言う。理解ではなく、憎しみをもって思い起こすだろう、悲しいことだというデュカット。シスコの顔からは笑みが消えた。
ディファイアントは再び遮蔽に入った。だがニュートリノの漏れが発生しており、発見されるかもしれない。トムはかけてみるしかないと言い、再びオメクラ3へ向かうように指示する。キラはどうしてオメクラ3などへ向かうのかと聞く。カーデシアもそう思ってくれればいいと言うトム。なぜ撹乱させようとしているのか聞くキラ。トムは、情報によるとカーデシアで権力闘争が生じていて、一部の強硬派は連邦との協定を不服とし協定の破棄を画策しているようだという。そしてオライアス星系※22で、中央司令部も知らされていない極秘の宇宙基地が作られているようだと話す。存在するかどうか分からない基地を攻撃するために、ディファイアントを奪ったのかと言うキラ。基地は必ずあると言うトム。このままだとカーデシアは攻撃を仕掛けてくると言い、指令席に戻る。あなたはこう言う事には不向きだ、テロリスト向きではないと言うと言うキラ。諜報活動やカーデシアの政治動向に気をとらわれて、目の前の敵を攻撃することを忘れている、自分ならそうすると言う。トムは極秘基地の方が重要だと言うが、それはテロリストのやり方ではないと言うキラ。もしレジスタンス時代に自分がこの船を手に入れれば、DS9を攻撃し和平を迫ると言うキラに対し、君と私はテロのタイプが違うと言うトム。それはトムがヒーローになりたいからだとキラは言うのだった。
シスコはディファイアントの攻撃前後のカーデシア艦の配置を見て、あるセクターから遠ざけようとしていることを発見する。だがそのセクターには、何も重要なものはないと言うデュカット。Mクラスの惑星はオライアス3※23だけだが、無人の惑星だと言う。だがすべてがオライアス星系を指し示していると言うシスコ。万が一のために戦艦を派遣したらどうだと言うシスコの提案に、ガル・レノール※24に連絡を取り、向かわせようとするデュカット。だがコリナスはオライアス星系への派遣は認められないと言う。そんな権限はないとデュカットは言うが、オライアス星系はオブシディアンオーダーの管轄下にあると言うコリナス。コリナスは理由は機密だと言って教えない。ならば後で中央司令部に苦情を言ってくれと言い、レノールに連絡を取ろうとするデュカット。それに対しコリナスは、オライアス星系に入る船は何であろうと破壊すると言う。同胞が乗っている船も攻撃するのかと言うデュカット。オブシディアンオーダーはどんな手段を使ってもオライアス星系を守り抜くだろう、それは自分も同じだと言うコリナス。
※21: Lakarian City

※22: Orias system

※23: Orias III

※24: Gul Ranor


デュカットが戻ってきた。中央司令部の友人に聞いてみたが、オブシディアンオーダーから情報を聞き出せたものは誰もいないと言うことだった。監督機関はないのかと尋ねるシスコ。法律上はオブシディアンオーダー、中央司令部ともにデタパ評議会※25に報告の義務があるが、実際は勝手にやっているとデュカットは説明する。非合理的だとシスコが言うと、それで500年やってきたと言うデュカット。その時戦艦クラクソンから異常なニュートリノが検出されたと通信が入った。プラズマリレーの異常から起こるものだが、移動はしていない。反陽子スキャンで捜索する。これがディファイアントだとしたら、オライアス星系まで少しだと言うシスコ。しかしはっきりオライアス星系に向かっているとわかるまでは、ほかの戦艦を向かわせるわけには行かないとデュカットは言う。
ディファイアントのスクリーンにはカーデシア戦艦が映し出されている。反陽子スキャンを続けている。ほかにもガロア級戦艦が9隻、6光年の位置にいる。オライアス星系との間にはいないが、ワープすれば気付かれ、計10隻の船に追いかけられることになる。トムは追跡されようが、捕まりさえしなければかまないと言った。
ニュートリノのフェイズ変動が観測された。それは一直線にオライアス星系へ向かっている。同セクターのすべての戦艦に追うように命令を下すデュカット。
クラクソンが追いかけてきたが、このスピードでは先にオライアス星系に到着するとトムに報告するカリーナ。トムはオライアス星系をフルスキャンし、データを集めるように言う。
デュカットはコリアスに向かって、オブシディアンオーダーに報告するときには、ディファイアントがオライアス星系に入ったのは自分のせいだというのを忘れるなと言う。コリナスは自信ありげに、オライアス星系にはたどり着けない、安心しなさいと言う。その時オライアス星系に3隻の戦艦が現れた。カーデシアのケルドン級※26だ。誰の船だとコリナスに尋ねるデュカット。軍部の船ならデュカットが知っているはずなので、オブシディアンオーダーの船だと言う。シスコもオブシディアンオーダーが戦艦を持っていると言うのは初めて聞くと言う。軍用の設備を持つことは厳しく禁止されているはずだと言うデュカット。笑うコリナス。
どうやら戦わなくてはならない様だなというトム。キラは向こうの艦はニュートリノの漏れに気付き、、攻撃してくると警告する。トムはこの艦の性能なら勝負はすぐにつくと言う。前方の船だけなら片づけるのは簡単だ、しかし攻撃中がスピードも落ち、後ろの戦艦に追いつかれてしまうと言うキラ。これは自殺行為だ、経験豊かな士官なら冷静に考えるように言う。しかしトムは自分は経験豊かな士官ではないと怒り、ウィル・ライカーならそうするだろうと言う。しかし自分は何があっても使命を遂行すると。キラはトムが考えているのは自分とウィル・ライカーのことだけだと言う。意地を張っているだけだと言うキラに対し、勝手な推測は止めてもらいたいと言い、コース保持を命令するトム。
シスコはオブシディアンオーダーがオライアス星系で何をしていたか知りたいかとデュカットに持ち掛ける。トムに降伏するように勧めてくれといい、ディファイアントがスキャンした結果を渡す代わりにキラとマキのメンバーの身柄を連邦に引き渡すという条件を提示する。虫がよすぎると言うデュカット。シスコはテロリストを裁くと言う正義と、ディファイアントに入っている情報のどちらが大事か考えてみろと言う。だが誰も責任を取るものがいなくなるのはごめんだというデュカット。マキのメンバーはきちんと裁判にかけると言うが、連邦の裁判など、と言う。そしてデュカットはキラ、マキのメンバー、ディファイアントを連邦に引き渡すが首謀者であるトムはだめだと言う。トムの身柄とオライアス星系の情報が手に入れば、とりあえず中央司令部も満足だと言う。シスコはしばらく考え、トムは説得してみるがデュカットの権限で死刑にならない様にしてくれと頼む。それは司法省※27と相談してみなくては分からないと言うデュカット。なら急がないと、とシスコが言うとデュカットは出ていった。
ディファイアントは前方の戦艦に接近している。遮蔽装置を停止、シールドを上げさせるトム。フェイザーをロックオン、発射させる。命中するが、こちらがわも攻撃を受ける。何とか持ちこたえると、量子魚雷※28を最大出力で発射、相手1隻の防御システム、メインパワーを停止させる。だがさらに前方から3隻戦艦が現われ、前方5隻、後方10隻になった。トムはコース維持を指示し、緊急用パワーをシールドにまわすように言う。するとカーデシアプライムから通信が入った。シスコとデュカットだ。スクリーンに出す。デュカットは第2階級のガル・デュカットだと名乗り、トムが降伏すれば仲間には危害を加えないと話す。本当かと言うトムだが、シスコも降伏を勧める。マキの仲間は待機中の連邦艦に引き渡されると言う。随分寛大な処置だと言うトムに、オライアス星系のデータをカーデシアに渡せば、マキのメンバーは見逃すというシスコ。トムは信じられないと言う。そのとおりだ、誰かが代償を払わなければとシスコは言う。私か、というトム。カーデシアの裁判に掛けられ、終身刑を宣告された後一生をレイザン2※29の労働キャンプで送らなければならないと告げるシスコ。てっきり死刑だと思った、手を回してくれたのかと聞くトム。シスコはどうする、とだけ言った。しばらく時間をくれといい、回線を切るトム。
キラがトムのところへ来る。これ以上続ける理由はないと言い、条件を受けるように言うキラ。任務を達成していないとトムは言う。オライアス星系へはたどり着けない、さらに多くの戦艦が待ち受けているかもしれないと言うキラ。艦隊士官らしく行動し、部下を道連れにしないでと言うキラ。トムは何も言わずにスクリーンを出す。そして条件を飲むことを伝えた。シスコはディファイアントを後方のカーデシア戦艦に引き渡すように言う。なぜと問うトムに、オライアス星系から出てきた戦艦はデュカットの指揮下にはないと言うシスコ。クラクソンの保護に入れば安全だとデュカットも言う。トムは了解し、通信を終わるとコースを戻るように指示する。追いかけてくる2隻の戦艦。デュカットは、従来のケルドン級よりずっとスピードが速いと言う。オライアス星系には何があるのかという。ディファイアントにはクラクソンのレノールから通信が入る。シールドで保護すると言うレノール。エンジンを停止させ、クラクソンのシールド内に入るディファイアント。追ってきた2隻はクラクソンと対峙する。まさかカーデシアの船を撃たないだろうと言うデュカット。船はオライアス星系へ帰って行った。トムはオライアス3のセンサー記録をクラクソンに送るように指示、自分もすぐに投降するといい、船の指揮権をキラに委ね、連邦に戻るように伝える。公正な裁判が行われる様尽力して欲しいと言うライカー。キラは約束し、そして必ずあなたも助け出す、だから待っていてと言う。キラに近づくと、ライカーは口付けを交わした。そしてクラクソンに転送される。それを悔しそうに見つめるカリーナ。キラは連邦へ戻るようコースを設定する。クラクソンから離れ、ディファイアントは連邦へ帰るのだった。※30
※25: Detapa Council

※26: Keldon-class warship ガロア級と似ているが、性能は上

※27: Ministry of Justice

※28: quantum torpedoes エンタープライズEにも搭載

※29: Lazon II 訳されていません^^;


※30: 今回のエピソードは、トーマス・ライカー、ディファイアント、マキ、中央司令部とオブシディアンオーダーの確執、謎のオマリオン星系と、内容的に豊富でした。なお、連邦の starship を戦艦と訳さない様に^^;


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